原文
自惜娉婷宜遠嫌
軽心何事露眉尖
一重花影毬場近
無類狸奴場繍簾
書き下し文
自ら惜しみて娉婷(ヘいてい) 宜しく嫌(けん)に遠ざかるべし
軽心 何事ぞ 眉尖(びせん)に露(あら)わす
一重(いちょう)の花影 毬場(きゅうじょう)に近し
無類の狸奴(りど) 繍簾(しゅうれん)を揚(あ)ぐ
現代語訳
美しい女人は自重して、奥深く人目をさけていらっしゃるべきでしたのに
軽はずみにも、そのお顔をあらわしておしまいになりました。
ひとえに咲いた花影のように、女参宮は若い公達の蹴まりの場の、すぐ近くに
お立ちになっていたのです。
いたずらものの、唐猫が走りでて、ぬいとりのある御簾をはねあげられました。
意訳
艶やかな女性は、慎み深く、人目をさけていらっしゃるべきでした。
ところがその場の雰囲気にのまれて思わず、そのお顔をあらわしてしまいました。
清らかに咲いた花影のように、女参宮は若い公達の蹴まりの場の、
すぐ近くにお立ちになっていたのです。
お茶目な唐猫が走りついでに、ぬいとりのある御簾をはねあげました。
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