2025年11月29日

湘夢遺稿、下

原文
瓠花深港見嬋娟
一扇相思両世縁
香燼芳空根不断
又抽柔蔓故纒綿

書き下し文
瓠花(こか) 深港(しんこう)に嬋娟(せんけん)を見(あら)わし
一扇 相い思う 両世(りょうせ)の縁
香燼(こうじん) 芳(かおり) 空(むな)しけれども 根(こん)断(た)えず
又た柔蔓(じゅうまん)を抽(ぬ)いて 故(ことさら) に(てんめん)たり

現代語訳‐本書より
みすぼらしい港の奥深くに咲く夕顔のあでやかな美しさに、光源氏は目を
とめられました。香をたきしめた白い扇がとりもつ縁で、夕顔の君と源氏は
二世の契りを結びます。香はもえつき、女君ははかなくなりましたが、
その命の根は断ち切れません。
また柔らかな蔓がのびてまといつくように、忘れがたみが源氏の前に現れて、
捨てがたい思いにさせるのでした。

現代語訳(意訳)
さびしい港町の奥深くに咲く夕顔のあでやかな美しさに、光源氏は目をとめられました。
一双の屏風のように相い思い、夕顔の君と源氏は二世の契りを結びます。
香はもえつき、女君ははかなくなりましたが、その情を断ち切ることはできません。
柔らかな蔓がまといつくように、玉鬘が源氏の前に現れて捨てがたい思いにさせるのでした。

瓠花-夕顔の花
玉鬘(たまかずら)-夕顔の忘れがたみ


posted by 成功の道しるべ at 02:00| 江馬細香
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