原文
瓠花深港見嬋娟
一扇相思両世縁
香燼芳空根不断
又抽柔蔓故纒綿
書き下し文
瓠花(こか) 深港(しんこう)に嬋娟(せんけん)を見(あら)わし
一扇 相い思う 両世(りょうせ)の縁
香燼(こうじん) 芳(かおり) 空(むな)しけれども 根(こん)断(た)えず
又た柔蔓(じゅうまん)を抽(ぬ)いて 故(ことさら) に(てんめん)たり
現代語訳‐本書より
みすぼらしい港の奥深くに咲く夕顔のあでやかな美しさに、光源氏は目を
とめられました。香をたきしめた白い扇がとりもつ縁で、夕顔の君と源氏は
二世の契りを結びます。香はもえつき、女君ははかなくなりましたが、
その命の根は断ち切れません。
また柔らかな蔓がのびてまといつくように、忘れがたみが源氏の前に現れて、
捨てがたい思いにさせるのでした。
現代語訳(意訳)
さびしい港町の奥深くに咲く夕顔のあでやかな美しさに、光源氏は目をとめられました。
一双の屏風のように相い思い、夕顔の君と源氏は二世の契りを結びます。
香はもえつき、女君ははかなくなりましたが、その情を断ち切ることはできません。
柔らかな蔓がまといつくように、玉鬘が源氏の前に現れて捨てがたい思いにさせるのでした。
瓠花-夕顔の花
玉鬘(たまかずら)-夕顔の忘れがたみ
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