書き下し文
地を闢(ひら)くこと数畝(ほ)。屋を築く数楹(えい)。
花を挿(さしはさ)みて籬(まがき)を作り。茅(かや)を編みて亭を為(つく)る。
一畝を以って竹樹を蔭(しげ)らしめ。一畝は花果を裁(う)え、
二畝は瓜菜(かさい)を種(う)う。
四壁清曠(せいこう)にして諸(もろもろ)の所有空し。
山童を畜(やしな)い、園に灌(そそ)ぎ、草を薙(か)る。
二三の胡床(こしょう)を置いて亭下に着け、書硯(しょけん)を挟んで以て孤寂を伴とし、
琴奕(きんえき)を携えて以て良友を遅(ま)つ。
凌晨には策を杖き、薄暮言に旋る。此れ亦楽境。
現代語訳
荒地を開拓すること家のまわりを軽く散歩する範囲。
そこに小さな庵を建てる。そして、花を差し込んだ籬を作る。
また、土地の一角に茅を編みてあずまやを作る。
僅かな土地に竹を茂らせ、花や果物の木を植える。
また、瓜や野菜を種える。こういう簡素な生活の中で極めて豊かな、風雅な生活を
営むことができる。純朴な少年と戯れ、草木に水をやり雑草を刈る。
二三の簡素な腰掛けをあずまやに置いて、書を嗜みながら一人孤寂を伴とし
琴や将棋盤、碁盤を用意して良友を待つ。
早朝には杖を突きながら散歩をし、黄昏(たそがれ)書物に親しむ。
これぞ楽境。
2025年10月24日
酔古堂剣掃09(地を闢くこと数畝。屋を築く数楹)
posted by 成功の道しるべ at 22:10| 酔古堂剣掃
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