2024年11月09日

湘夢遺稿、下

細香女史の詩を読むと脳裏にその光景が浮かんで来る。
この詩は、在りし日の出会いを懐かしく思っている。

原文
当日相逢翰墨場
十年一夢鬢生霜
吟窓依旧炉煙静
展翫來詩親爇香

書き下し文
当日相い逢う翰墨場(かんぼくじょう)
十年一夢 鬢(びん) 霜(しも)を生ず
吟窓(ぎんそう) 旧に依りて 炉煙 静かなり
來詩(らいし)を展翫(てんがん)して 親しく香を爇(た)く

現代語訳
いつか詩文の会でお目にかかったことがございましたね。
あれから夢のような十年がすぎ、私の鬢に白髪がまじるようになりました。
けれども私の書物の窓辺は昔のままで、炉から煙が立ちどまります。
贈り下さったお作をくりかえし読み味わいながら、香をたいているのです。


参考
翰墨場
詩歌や書画をつくったり発表したりして楽しむ集まりの席。
また、その仲間。

細香は名古屋の書画会に度々出掛けている。
そんな折に出会ったのであろう。
posted by 成功の道しるべ at 07:23| 江馬細香
検索ボックス