2025年01月13日

ねずみ教(日本の民話)

笑う所にゃ福が来る、なーんて言葉。
日本の民話
ねずみ教
お婆さんが一人おって、そこえ坊さんが「泊めてくれ」いうて来て、
そのお婆さんが、「お教を教えてくれえ」と頼んだわな。
ところが、その人がお経を知りませんでしてな。
それで、どがいして仏壇の前へ座っても「どがいして聞かせよか知らん」と思うて
おったところい、ねずみがチョコ、チョコのぞいて、のぞいては引っ込み、
のぞいては引っ込みしよったけ。
それで「これは」と思うて、「おんちょろちょろ参られ候、おんちょろちょろ穴のぞき
りんとう、りんとう、双りんとう、ろうそく立てか花立てか、そがあいうて拝んで
「本のこと、こらあ、お経だな」思うて、教えてもらおう思うて、いっしょうけんめい
後について、その覚えよりましたそうです。
そこへ、その盗人が来て、その家に入ろうと思うたら、お婆さんが「おんちょろ参られ候」
いうけい、「わしらが来とるのをわかっとるだろうか」いうて話をしよったら
お婆さんが「何やら話申して候」、
「ああ、わかっとる」といって、その盗人が帰ったら「そのまま帰られ候」というたそうです。
posted by 成功の道しるべ at 06:17| 日記
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