2014年04月21日

人物評価及び起用法「呻吟語」

「呻吟語」の中から人物評価及び起用法について述べた所がある。

その書下し分

人に観るに括して以って五品とす、高、正、雑、庸、下。
独行奇識あるは高品という、賢智者流なり。
中を選び執る有るは正品という、聖賢者流なり。
善あり過有るは雑品という、勤懲用ふべし。
短無き長無きは庸品という、世用に益なし。
邪と偽との二種は下品という、つつしみて之を
用いる無かれ。

現代語訳
「高品」ーよく諸教に通じ、しかもそれに捉われることなく現実を見据え
俗物と違い一歩高い所から判断を下せる見識を持っている。

「正品」しっかりと経験に裏打ちされた定見があり、常にどちらにもかたよらない
中庸の道を選び賢明で知恵が有る。

「雑品」良い所もあるが過も有る、信賞必罰をもって用いる。

「庸品」事なかれ主義、短所も長所も無い、いわゆる俗物。

「下品」うそ、偽りでまわりを固め本人は一向にそれを気にしない。
こういう人間は、用いてはいけない。

少し辛らつではあるが、上に立つ人間は最低この程度の見識は、
身につけておきたい。
posted by 成功の道しるべ at 14:14| 日記
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